App openen
Topzenders
Top stations
1
NPO Radio 1
2
538 NL
3
RMF FM
4
Joe Nederland
5
NPO Radio 2
6
WDR 2
7
SLAM!
8
NPO SterrenNL
9
Ibiza Global Radio
10
Radio Veronica
Top 100 zenders
Podcast
Top-podcasts
1
Bubbels!
2
Bingomaffia
3
Liefste Lies
4
Maarten van Rossem en Tom Jessen
5
Boekestijn en De Wijk
6
In de greep van Gaslighting
7
Het Drillrap Dossier
8
Jacob, dood in Qatar
9
Geschiedenis Inside
10
Zo simpel is het niet – Stellinga & Schinkel over economie
Podcastcategorieën bekijken
Live sport
Sport live streams
Nu nieuw en gratis: Sport Live op radio.nl.
Eredivisie
UEFA Champions League
UEFA Europa League
Premier League
NFL
NBA
MLB
NHL
Meer weergeven
Bij
Genres
Populaire genres
Pop
Rock
Hip Hop
Chillout
Country
Gouwe ouwe
Electro
Alternatief
Jaren '80
Klassiek
House
Jazz
Hitparade
Soul
Classic rock
Blues
Latin
Jaren '90
R&B
Urban
Balladen
Gothic
Punk
Hardrock
Salsa
Bekijk alle genres
Onderwerpen
Overige onderwerpen
Nieuws
Cultuur
Sport
Religie
Kinderen
DJ
Comedy
Campus Radio
Interview
Kerstmis
Muziek
Onderwijs
Bekijk alle onderwerpen
Podcasts
Fictie
ボイスドラマ〜Interior Dream
Luister naar ボイスドラマ〜Interior Dream in de app
(2.067)
(250 021)
Favorieten opslaan
Wekker
Slaaptimer
Gratis downloaden in de App Store
Gratis downloaden in de Play Store
ボイスドラマ〜Interior Dream
Ks(ケイ)、湯浅一敏、インテリアドリーム
toevoegen
インテリアが家族の絆をつむぎだす・・・ハートフルな一話完結の物語を各前後編に分けてお送りします。(CV/ 男性役=日比野正裕、女性役=桑木栄美里)
Meer
Fictie
Drama
Beschikbare afleveringen
5 van 56
ボイスドラマ「ノルディックベンチ」後編
後編は、舞台を19世紀のノルウェーに移し、「ノルディックベンチ」に刻まれた伝説を描いていきます。厳しい冬の北極の町で、家具職人エミルと聖歌隊の少女カレンは出会いました。許されぬ恋、離れゆく運命、そして吹雪の中の決断。このベンチが、なぜ「永遠の愛を見守る」と語り継がれるようになったのか─その答えが、ここにあります。前編とは違った、静かで切ない物語。【登場人物のペルソナ】・エミル(25歳)=ノルウェーの『北極の町』アルタに住む家具職人。教会に頼まれて礼拝堂のベンチを作っている。カレンと出会い恋に落ちる。2人で語り合った思い出をいつまでも残すために、ベンチに北極の星座の装飾を彫る(CV:日比野正裕)・カレン(18歳)=クリスマスの時期になると小さな村を回る聖歌隊のなかの1人。初めてアルタにやってきたとき、エミルと出会い、恋に落ちるが、聖歌隊では恋愛は禁止。2人はエミルの作ったベンチに座って語り合った・(CV:桑木栄美里)・■資料/古代遺跡を照らすオーロラの町!ノルウェー・アルタhttps://skyticket.jp/guide/314110/<シーン1/クリスマスの前〜アルタの町の小さな教会の礼拝堂>(SE〜吹雪の音〜教会の鐘の音)神父:「皆さん、今年もクリスマスが近づいてきました。神の恵みに感謝し、心を一つにしてその日を迎える準備をしましょう」エミル:ノルウェー。北極の町、アルタ。19世紀の中ごろ。田舎町の小さな教会で、年老いた神父が語り出す。神父:「来週には聖歌隊もやってきます。この礼拝堂もいつもとは違った温かな歌声で満たされるでしょう」エミル:私の名はエミル。駆け出しの家具職人だ。アルタで生まれ、アルタで育った。いまは、神父さまに頼まれて、ベンチを作っている。あとは、聖歌隊席に置く4脚のベンチを作ればすべて完了だ。小さな教会だから、ベンチの数も多くない。礼拝堂に3人かけのベンチが10脚。聖歌隊席には2人かけのベンチが4脚。聖歌隊の人数も10人に満たないのだから問題ない。さあ、急ごう。来週、聖歌隊がやってくるまでに、完成させないと。<シーン2/小さな教会に聖歌隊がやってきた>(SE〜教会の鐘の音〜ゴスペル〜曲終わりで)エミル:今年の聖歌隊は1人多い。大人の女性たちに混ざって、1人だけ、多分10代、の少女が歌っていた。ひときわ澄んだ歌声に、心が洗われるようだ。と、感心している場合じゃない。僕はゴスペルを聴き終えると、神父さんに目配せをして工房へと急いだ。(SE〜工房の環境音)今晩無理すれば、あと一脚くらい、ベンチは作れるだろう。少女は1人、立って歌っていた。本当に悪いことをした。罪滅ぼしの意味も含めて、聖歌隊席に追加したベンチには心をこめて北極の星座を彫刻する。北極星(ポラリス)を含む小熊座。ポラリスは、永遠の導きと不変の象徴。これは彼女のために。彼女が座る左端に掘った。北斗七星がしっぽの、大熊座(おおぐま座)。航海や旅路の守り神だから。彼女へ。W字の形をしたカシオペア。美しさと知恵の象徴ってことはこれも彼女かな。<シーン3/小さな教会の礼拝堂に最後のベンチを納品>(SE〜朝の環境音/小鳥のさえずり/ベンチを設置する音)カレン: 「おはようございます」エミル: 「あ」カレン: 「まあ、なんて美しいベンチ」エミル: 「あ、ありがとうございます」カレン: 「やだ、こんな小娘に敬語なんて」エミル: 「いや、だって・・・」カレン: 「カレンって呼んでください」エミル: 「はい、わかりました・・・」カレン: 「あなたのお名前は?」エミル: 「エミルといいます・・・」カレン: 「いいお名前」エミル: 「あ、ありがと・・・」カレン: 「ベンチに彫ってあるのは星座?」エミル: 「うん、北極の星座」カレン: 「へえ〜。夜じゃないのにキラキラ輝いてる」エミル: 「金箔と銀箔を埋め込んであるから」カレン: 「座ってもいいかしら、エミル」エミル: 「あ、どうぞ・・・カレン・・」君のために作ったんだ・・・とは言えなかったけど。カレンは、右端のカシオペアに座った。ギリシャ神話のカシオペアは、美しさを誇示するキャラクター。そのために神々の怒りを招いて破滅をもたらした。美しいカレンには、そうならないでほしいな。聖歌隊席のベンチは、向かって右側に2脚、左側に2脚・・だったけど、いまは左側2脚の横に、少し小ぶりなベンチが1脚。そこにカレンがちょこんと座る。そんなに大きくないベンチだけど、小柄なカレンが座ると不釣り合いで思わず笑った。カレン: 「このベンチは何人がけ?」エミル: 「一応2人がけだよ」カレン: 「そっか。じゃあエミル、ここに座って」エミル: 「そんな・・・」 躊躇いつつ、ポラリスにもたれる。 カレンとは距離を保ち、僕はベンチの右端に寄って。 行き場のない北斗七星が、カレンと僕の間で煌めいていた。<シーン4/クリスマス目前〜小さな教会の礼拝堂/聖歌隊席>(SE〜小鳥のさえずり〜教会の鐘の音)カレン: 「おはよう、エミル」エミル: 「おはよう、カレン」 早朝。 誰もいない礼拝堂で、僕たちは語り合った。 カレンの家は、南の町、トロンハイム。 お母さんと2人暮らしだという。 お母さんは、敬虔なクリスチャン。 カレンが18歳になるとすぐに聖歌隊に参加させた。 カレンも歌うことが好きだったから、 喜んで小さな村々を回っているそうだ。 確かに、透き通ったカレンの歌声は、 まるで、天使の讃美歌。 瞳をキラキラさせて話をするカレンに ステンドグラスから朝の光が差し込む。 それはまるでオーロラのように、幻想的な光の色彩を作り出す。 僕は、朝のこの時間のために 毎日を生きているような気持ちだった。<シーン5/クリスマスイブ〜小さな教会の礼拝堂>(SE〜教会の鐘の音〜ゴスペル〜曲終わりで)エミル: クリスマスイブ。 その日、カレンは聖歌隊にいなかった。 風邪でもひいたのか。 違った。 カレンのいる聖歌隊は、恋愛禁止。 ましてや、カレンは未成年。 聖歌隊の皆も、神父さんも僕には何も教えてくれなかった。 真実を知ったのは、礼拝に来る人たちから。 聖歌隊から外されたカレンはひとり実家へ戻っていったという。 いや、待てよ。 確かカレンの家は、遠く離れたトロンハイム。 そんなところまで1人で帰れるわけがない。 僕はクリスマスミサも早々に、吹雪の外へ飛び出す。 まさか、まさか。 1人でトロンハイムへ? この吹雪のなか、山越えを? いったいどれだけ距離があるか知っているのか? 深い森やフィヨルドを抜けていかなきゃならないのに。 僕はカレンを追って、雪山へ入った。 行く手を阻むラーガ山脈の険しい峰。 視界は1メートル先も見えない。 氷点下の風は肌を刺し、息を吸うたびに肺が痛む。 カレンの足なら、まだそう遠くまでいけるはずはない。 スカンダ渓谷の入り口まできたとき、 針葉樹の大木の根元に白いかたまりを見つけた。 それは雪に埋もれたカレンの小さな体。 クリスマスツリーから落ちたオーナメントのように 美しい顔にも雪が降り積もる。 「カレン!」 僕はカレンを抱き上げると、今来た道を戻っていった。<シーン6/クリスマスの翌日〜教会の庭のベンチ>(SE〜夜の環境音)エミル: アルタに戻ったのは、イブが明けたクリスマスの未明。 教会の扉は閉ざされ、町は静まり返っている。 いつのまにか吹雪はおさまり、 見上げると暗闇の隙間からオーロラが夜空を彩っている。 主人(あるじ)のいなくなったベンチは教会の庭に置かれていた。 僕は冷たくなったカレンを抱き、ベンチに座らせる。■BGM〜「インテリアドリーム」 ああ、カレン。寒かったろう。凍えただろう。 僕は、カレンの横に座って彼女を強く抱きしめる。 体温が、カレンの魂を温めていく。 ポラリスとカシオペアにはさまれて 北斗七星の前で僕たちは・・・神父: 「アルタの町は静けさに包まれ、 いつしかまた降り出した雪が ノルディックベンチに佇む2人の上に、 ゆっくり静かに降り積もっていきました」※ **ノルディックベンチのディテール** 「ノルディックベンチ」は北欧家具の特徴を象徴する作品で、以下のディテールが施されています。 - **素材と質感**:北欧の厳しい自然環境に耐えるため、耐久性のあるオーク材やアッシュ材を使用。木目の美しさを最大限に活かし、自然な風合いを強調。 - **デザイン**:背もたれと座面は緩やかなカーブを描き、人間工学に基づいた快適な座り心地を提供。無駄のないミニマルなデザインでありながら、装飾として雪の結晶や北極の星空をモチーフにした彫刻が施されている。 - **仕上げ**:オイル仕上げで、木材の自然な温もりを引き立てる。北欧の冬の光を反射するような、柔らかな艶を持つ。 このベンチには「永遠の愛を見守る」とされる伝説が込められており、特に冬のオーロラの下でその魅力が最大限に引きだされます
--------
13:18
ボイスドラマ「ノルディックベンチ」前編
インテリアデザインの世界に生きる若き二人─建築士の彼と、インテリアコーディネーターの彼女。最悪の出会いから始まる二人の関係が、1年という時間の中でどのように変わっていくのか。北欧家具のデザインと、伝説のベンチがどんな意味を持つのか。「インテリア」とは、単なる家具や空間の話ではなく、「人の暮らしと記憶を紡ぐもの」でもあります。その本質が、この物語を通じて少しでも伝われば嬉しいです。そして、この物語は Spotify・Amazon・Apple などのPodcastプラットフォーム、服部家具センター「インテリアドリーム」公式サイト でもお聴きいただけます。【登場人物のペルソナ】・男性(25歳)=大手の建設設計会社で働くエンジニア。働きながら将来的にはインテリアデザイナーを目指して勉強している。12月の声を聞いた頃、本社東京への転勤の話が持ち上がる(CV:日比野正裕)・女性(26歳)=ハウスメーカーで自社物件のインテリアコーディネーターをしている。海外研修をしたくて入社した当初から人事部に志望を出していた。来春のLA支社開設に伴い、支社専属コーディネーターの候補として自分の名前があがっていた(CV:桑木栄美里)【Story〜「ノルディックベンチ/前編」】※今回は試験的にモノローグがシーンごとに変わります<シーン1/最悪の出会い(1年前)>(SE〜展示会の環境音/BGMはクリスマスソング)女性:「正直に言わせてもらいますけど、この家具。 北欧風のダイニングってテーマに全然合ってないですよね。 まず、シルエットが重すぎる。 北欧家具の魅力って、シンプルで軽やかなラインと、 視覚的にも空間的にも“抜け感”を生むデザインにあるんです。 これじゃ、空間全体が圧迫されてしまう」男性: インテリアショップのワークショップ。 出品者同士で語り合うオフ会で いきなりの先制パンチ。 彼女、確か、ハウスメーカーのインテリアコーディネーターだったよな。女性:「素材のチョイスも疑問ね。 北欧スタイルは、オークやアッシュみたいに明るい色味の天然木材が主流でしょ。 でもあなたのベンチは色味が暗くて、まるで重厚な和風家具みたい」男性:「な・・」女性:「あと、プロポーションがアンバランスだわ。 チェア自体が大きい割に、座面の高さが低すぎる。 北欧のダイニングセットは、家族や友人が集まる“ソーシャルスペース”。 座り心地やテーブルとの相性をもっと考えるべきじゃないですか?」男性:「この・・言わせておけば・・」 しかし、確かに言われることには筋が通っている。 そもそも僕はまだプロのインテリアデザイナーじゃない。 今回、プロアマ問わずに作品を募っていたワークショップに出品したんだ。 僕は大手の建設コンサルタント会社で働く建築設計士。 まだ4年目だけど、二級建築士の資格を持って建築図面を引いている。 でも今日のワークショップは仕事じゃない。 実はいま、インテリアデザインの勉強をしているんだ。 それで、『北欧デザイン』をテーマにしたこのワークショップに 作品を作って応募したってわけ。 撃沈。 苛立って睨みつける僕に、彼女は余裕の笑みを返してきた。<シーン2/会長宅リフォームのプレゼン>※最悪の場合、会長は湯淺・・(SE〜プレゼンルームの環境音)女性:「今回の会長宅のリフォームでは、北欧スタイルを取り入れたいと思います。 自然素材の家具と柔らかな間接照明を活かした温かみのある空間。 リビングには、明るいオーク材のフローリングと、 シンプルなラインのソファを中心に、家族が集まりやすい配置を考えました。 壁面は自然光を反射するためのライトグレーのペイント。 昼間でも柔らかな光が部屋全体に広がるようにしています・・」会長:「北欧スタイルねえ。 良さはわかるんだけど、ちょっと軽くないかね」女性:「もちろん、会長のおっしゃる重厚感も大切だと考えています。 ダイニングにはウォールナットのテーブルを配置して、 高級感と重厚感を演出しました」会長:「ウォールナットも悪くないんだけどなあ。 なんかピンとこないんだよ」女性:「そうですか・・」男性:「会長」会長:「ん?きみは?」男性:「建築士の設計コンサルタントです」女性:「え?あなた・・・」 プレゼンルームの隅っこから声をあげたのは この前ワークショップにいた青年。男性:「会長、お孫さんはいらっしゃいますか?」会長:「ああ、いるよ。まだ小学生だけど」男性:「さきほど彼女、”家族が集まる場所”って言いましたよね。 ウォールナットは見た目の重厚感だけでなく、 すごく耐久性が高い素材なんです。 例えば、お孫さんがテーブルの上で宿題をしたり、絵を描いたりしても、 傷がつきにくい。 汚れにも強いから、食べこぼしても簡単に拭き取れます」会長:「ほう」男性:「それにオーガニックで環境にも優しい。 化学処理が少なく、天然のままの風合いを生かしているので、 お孫さんが触れても安全です」会長:「なるほど」男性:「何より、長年使い込むほどに味わいが増します。 家族が集まるたびに、このテーブルに思い出が刻まれていく。 ウォールナットと一緒に家族の年輪を刻んでいってはどうですか?」会長:「うむ」女性: 言い終えたあと、彼は一瞬私の方へ視線を送り、ウィンクした。 あのとき私、あんなに厳しいこと言っちゃったのに。 でも、居心地の悪さより、救ってくれた嬉しさの方が勝(まさ)った。 施主も私たちも英顔でプレゼンルームをあとにする。 この一件以来、私と彼の距離は急速に縮まった。 彼は25歳。私よりひとつ年下。 設計コンサルタントとして働きながら、 インテリアデザイナーを目指している。 私たちは食事を共にする仲となり、 コーディネーターとデザイナーとしてリスペクトし合いながら 季節が巡っていった。<シーン3/1年後のクリスマス>※TMスタート後「え?」が多くてすみません(SE〜街角の環境音/クリスマスソング)女性:「あのベンチ、なあに?」男性: 彼女と一緒に過ごすようになってから最初のクリスマス。 インテリアコーディネーターとインテリアデザイナーの デートスポットは・・・ そう、インテリアショップ。 最近の家具屋さんはオシャレなところが多いし、 僕たちはここにいれば、何時間でも過ごすことができた。女性:「昨日まであんなんなかったよね?」男性: リビングとダイニングの真ん中。 ベンチは部屋と部屋の間に置かれていた。女性:「なんか、書いてある・・・ ノルディックベンチ?」男性:「君の好きな北欧スタイルだね」女性:「ノルウェーのアルタ。 『北極の町』の教会に置かれていたベンチだって」男性:「へえ〜。なにか謂れがあるのかな」女性:「悲恋伝説らしいわ。 その代償として、このベンチに座るカップルは結ばれる・・」男性: ドキっとした。 実は僕のカバンには、辞令が入っている。 東京支社への転勤の辞令。 僕は今日、それを彼女に告げなければならない。女性:「どうする?」男性:「いいじゃん。座ろうよ」女性:「うん」男性: 僕がベンチに腰掛けると、 彼女もゆっくりと腰をおろした。女性:「実はね、話したいことがあるの」男性:「え・・」女性:「私、いまの会社、ハウスメーカーに入ってから ずうっと海外勤務希望申請をだしてたの、知ってるでしょ」男性:「うん・・」女性:「それがね、急に決まっちゃったのよ」男性:「あ・・・」女性:「来年の春、LAに支社を開設するんだって」男性:「そう・・・」女性:「申請だしてたのさえ、忘れてたのに」男性:「よ、よかったじゃないか・・・」女性:「強制ではないんだけど、独身だと断りにくいから」男性: 彼女の言葉が途切れたのをきっかけに、僕も彼女に告白する。男性:「実は僕も君に話があるんだ・・・」女性:「え・・」男性:「これを見てほしい」女性:「なに」男性: 僕がカバンの中の辞令を彼女に手渡すと・・女性:「東京・・転勤・・・?」男性:「来年早々から」女性:「本社勤務、ってことは栄転ね」男性:「まあ、そうなるかな」女性:「おめでとう」男性:「いや、いかない」女性:「え?」 ■BGM〜「インテリアドリーム」男性: 僕は彼女から辞令を返してもらい、 そして、目の前で・・女性:「なにしてんの?」男性:「なにって、辞令を破いてるんだよ」女性:「どうして?」男性:「僕がインテリアデザイナーを目指しているの、 君が一番知ってるじゃないか」女性:「でも・・」男性:「これでやっと踏ん切りがついた」女性:「そんな・・」男性:「だから、君の海外勤務は・・・」女性:「もう断ったわ」男性:「え?」女性:「結婚する、ってウソついちゃった」男性:「それ、ウソじゃない」女性:「え?」男性:「結婚しよう」女性:「本気?」男性:「もちろん。返事は?」女性:「Yes!に決まってるじゃない」男性: なんだか、いままで悩んでたことがおかしくなる。 ノルディックベンチ。 説明書きにあるように「永遠の愛を守る」という伝説は生きているようだ。 『永遠の愛を守る』ノルディックベンチに座って 僕たちは未来を語り合った。(SE〜教会の鐘の音)
--------
11:29
ボイスドラマ「家族の食卓/もうひとつの物語」後編
東京での生活が始まり、紅葉は夢を追いかけて日々奮闘します。けれど、思い描いていた理想と、現実の厳しさは違うもの。そんな中、彼女にとって心の支えとなるのは、先輩との交流、そして父の言葉でした。「家具は、家族をつなぐもの。」父の仕事に無関心だった紅葉が、ある仕事を通じてその意味を知ることになります。そして迎える、久しぶりの帰省。紅葉は、父とどんな言葉を交わすのでしょうか。それでは、後編をお楽しみください。【登場人物のペルソナ】・娘:紅葉(くれは)/声優の卵(21歳)=真面目で一途。子供の頃から声優に憧れ、夢を追いかけて東京へ上京する。感情を表に出すことはあまり得意ではないが、家族への深い思いを胸に秘めている。実家の家具屋で育ったため、無意識に家具に対する愛着があるが、家業を継ぐという両親の期待に反発していた(CV:桑木栄美里)・先輩:冬紀(25歳)/若手声優=沖縄出身。優しく親切で、自然体で人に接するが、実は沖縄での家族や地元を大切に思っており、東京での生活にも孤独を感じることがある。娘にとって、東京での厳しい生活の中で心の支えとなる先輩。彼の優しさに触れるたびに、紅葉は自分の父の面影を感じ、心の距離が近づいていく(CV:日比野正裕)<シーン1/声優養成所>(SE〜養成所の環境音)娘: 「おつかれ様でした!」先輩: 「おつかれ!今日もバイト?」娘: 「はい!」先輩: 「たしか・・フィットネスジム・・だっけ?」娘: 「はい、自由な時間に働けるので助かってます」先輩: 「だけどあんまり無理しないようにね。 昼も、和食屋さんでお皿洗ってるんでしょ? うちのレッスンは、ダンスもまざってるから体力消耗するし」娘: 「あ、ダンスは小さい頃から踊ってたんで」先輩: 「それでも疲れる。人間だから」娘: 「大丈夫です!」先輩: 「まあ、若いからがんばれるんだろうけど」娘: 「ありがとうございます!」先輩: そういえば、この子、最初の挨拶で面白いこと言ってたよな。 なんだっけな。え〜っと・・■一瞬、回想シーン娘: 「みなさん、はじめまして! 今日から養成所でお世話になります!よろしくお願い申します! 養成所って、私にとっては夢を育てる場所。 だから、”養成”という文字は、フェアリーの”妖精”。 私はいつも脳内変換しています!」先輩: それで、記憶に残ってるんだよな。 人に覚えてもらう、ってのもこの仕事じゃ重要だから。 実際僕もそれ以降、彼女のこと気になってるんだよな。<シーン2/夜の渋谷/バイト終わりの紅葉>(SE〜繁華街の環境音)娘: 「お先に失礼します!」先輩: 「あれ?」娘: 「あ、先生!」先輩: 「おいおいやめてくれよ、こんな往来で”先生”だなんて」娘: 「だって先生じゃないですか?」先輩: 「養成所でレッスンしてるってだけだろ。 せめて”先輩”にしてくれ。 僕はまだ25歳なんだぜ」娘: 「年齢なんて関係ないと思います。 たとえ小学生だって、私の師匠なら”先生”だわ」先輩: 「そうか。 にしても、遅くまでバイト、がんばってるね」娘: 「はい。 だって東京って家賃すっごく高いんだもの」先輩: 「君は東京の人じゃなかったね」娘: 「そうです、東京でてきてびっくりしました。 バイトしてもバイトしても家賃と授業料に消えていく感じ」先輩: 「そうだよなあ、駆け出しの声優は結構バイトしてるもんなあ。 ましてや、養成所なら出て行く方が多いだろうし」娘: 「そうなんです。だから自炊もしてるんですけど 東京は物価も高い」先輩: 「自炊してるんだ。立派なもんだ」娘: 「なんで?たんに生活費を浮かすためですよ」先輩: 「自炊は体にもいいだろ。 とにかく体が一番だからな。 あとは、規則正しい生活を送ること。 ってそれは難しいか。 まあ、無理せずにがんばって」娘: 「先輩」先輩: 「ん?なんだ?」娘: 「先輩って、お父さんみたいですね」先輩: 「なんじゃ、それ? まだ25だって言っただろ」娘: 「ふふ」先輩: 結局、彼女とは、明るい夜の街をいつまでも話しながら歩いた。 話は尽きず、一駅歩くくらいのボリュームだっただろう。<シーン3/収録スタジオ/初めての仕事>(SE〜スタジオの環境音/「はい本番!はい、キュー!」)娘: 「家具を選ぶときは、まず目を閉じてください」先輩: 「はい、閉じました」娘: 「そこに、家族の笑顔は見えますか?」先輩: 「え?」娘: 「それが、家具を選ぶ基準です」(SE〜スタジオの環境音/「よしOK!このテイクでいこう」)娘: 「ありがとうございました!」先輩: 音響監督が笑顔でうなづく。 彼女が声優養成所に通い始めてもうすぐ1年。 養成所から所属へ。 妖精が羽ばたく時期。 初めて彼女に入った仕事は、なんと僕との掛け合いだった。 それは、家具屋さんの企業アニメーション。 どうしてなかなか、いい表現じゃないか。娘: 「おつかれさまです」先輩: 「おつかれ。一発オーケーかあ。 すごくよかったよ」娘: 「本当ですか?」先輩: 「ああ、レッスンのときより、何倍もいい表情だ」娘: 「実は・・・うちの実家、家具屋さんなんです」先輩: 「だから・・・言葉の意味もちゃんと理解してたんだね」娘: 「はい、家族をつなぐ家具。いつも父が言っている言葉です」先輩: 「そっか・・・ ねえ、つかぬことを聞くけど・・・ 東京へ来てから、何回実家へ帰ったの?」娘: 「あ・・」先輩: 「うん?」娘: 「一度も帰ってない・・・」先輩: 「じゃあ、そろそろ帰るタイミングじゃない?」娘: 「はい」■BGM〜「インテリアドリーム」<シーン4/東京駅/新幹線ホーム>(SE〜新幹線ホームの環境音)先輩: 仕事ができる人は、行動するのも早い。 次の日の朝、彼女は新幹線のホームに立っていた。娘: 「先輩、忙しいのにこんなとこにいていいんですか?」先輩: 「うん、昨日君が明日帰るってきいたら なんだか心配になっちゃってさ」娘: 「新幹線くらい1人で乗れますよ〜」先輩: 「いや、そういう話じゃないだろ」娘: 「やっぱり先輩、お父さんみたい」先輩: 「はいはい。 じゃあお父さんとようく話してくるように。 東京へ戻ったら、家具の話、食卓の話、聞かせてくれ」 娘: 「了解しました」先輩: まるでLINEの絵文字のような笑顔で、 彼女は新幹線に乗り込んだ。 遠ざかるのぞみ号の彼方から、お父さんの声が聞こえる・・ ような気がした。父: 「おかえり」
--------
8:00
ボイスドラマ「家族の食卓/もうひとつの物語」前編
「家族の食卓/もうひとつの物語」は、家具職人の父と、声優を夢見る娘の心の交流を描いたものです。「家族の食卓」は、単なる食事の場ではなく、思い出や愛情が積み重なる特別な空間。けれど、親子の関係はいつも順風満帆とはいかず、時にはすれ違い、ぶつかることもあります。それでも、どこかでお互いを思い合っている—そんな二人の物語をお届けします。本作は 服部家具センター「インテリアドリーム」 の公式サイトをはじめ、SpotifyやAmazon、Appleなど各種Podcastプラットフォームでもお楽しみいただけます。◾️登場人物のペルソナ・娘:紅葉(くれは)/専門学校生(20歳)=真面目で一途。子供の頃から声優に憧れ、夢を追いかけて東京へ上京する。感情を表に出すことはあまり得意ではないが、家族への深い思いを胸に秘めている。実家の家具屋で育ったため、無意識に家具に対する愛着があるが、家業を継ぐという両親の期待に反発していた(CV:桑木栄美里)・父(59歳)=インテリアショップのオーナー兼家具職人。無口で職人気質、細やかな技術と頑固さを持ち合わせるが、家族への愛情は深い。言葉では多くを語らないが、家具を通じて娘に自分の気持ちを伝えようとしている。娘が家業を継がずに上京することを不安に感じ、心配しながらも彼女の夢を応援したいという気持ちを隠している(CV:日比野正裕)【Story〜「家族の食卓/もうひとつの物語/前編」】<シーン1/20歳の食卓>(SE〜食卓の環境音)父: 「声優・・? そんなフワフワした職業じゃなくて、まじめに将来を考えなさい」娘: 「別にうわついてなんかいないもん! なんにも知らないくせに」娘: 売り言葉に買い言葉。 喧嘩なんて、したくもないのに・・ お父さんなんて、大っ嫌い。父: 「おまえには、いずれうちの家業も継いでもらわないと」娘: 「継がないから。 私、家具なんて興味ない」父: 「なんだと」娘: お父さんったら、言ってることが、まるっきり昭和。 タイムマシンに乗って1970年代に戻ったみたい。 って、生まれる前の時代なんて知らんけど。父: 「大学を卒業したら家の手伝いを・・」娘: 「大学卒業したら東京へ行くの」父: 「と、東京!?」娘: 「卒業後は1人暮らしするって、ずうっと言ってるじゃない」父: 「東京なんて聞いてないぞ」娘: 「東京じゃないと、ちゃんとした声優事務所なんてないもん」 父: 「母さんは知ってるのか?」娘: 「お母さんにはもう話したから」父: 「なに・・?」娘: 「賛成してくれたもん。 お父さんだけだよ。 そんな古臭いこと言って反対してるのは・・父: 「うるさい・・」娘: 怒りの感情は6秒で収まるっていうけれど、 お父さんのテンションもだんだん下がっていく。 結局、私の希望は認められ、晴れて春から1人暮らしとなった。<シーン2/東京〜アパート探し>(SE〜東京の雑踏)娘: 「お父さん、 何回も言ってるけど、お部屋くらい自分で探せるって」父: 「ばか言うな。 なにも知らない田舎者がアパート探そうと思ったって 不動産屋にいいように騙されるだけだ」娘: 「ちょっと、それ、不動産屋さんで言うせりふ?」 少し困ったような表情を見せたあと、 不動産屋さんは手際よく、いくつか部屋を見せてくれた。 これが、内見、ってやつ? (SE〜鍵を開錠する音)父: 「ここはだめだ。 リビングが南向きじゃないと、陽も当たらないし、 電気代もかかるからだめだ」娘: このご予算では、これ以上のお部屋はちょっと・・ と言って、不動産屋さんが口籠る。 結局、4件目の内見でやっと、少しだけ明るい部屋に出会った。 とは言っても、電気が通っていないと、ほんのり暗い。 私は、薄暗い部屋の真ん中に立って、あたりを見回す。 娘: 「ねえ、お父さん。 お部屋って、な〜んにもないと、 こんなに暗くって、寒いんだ」父: 「ああ、そうだ。 だから、どんな部屋にも、まず食卓を置くんだよ」娘: 「こんな狭い部屋に食卓なんて置いたら、よけい狭くなっちゃう」 父: 「狭くなるんじゃない。あったかくなるんだよ」娘: 「え・・」 父: 「別に大きな食卓を置け、って言ってるんじゃない。 2人用でも、木の香りがして、優しい食卓にすれば ここより5度はあたたかくなるぞ」娘: 優しい食卓? お父さんらしい表現だな。 だけど、私にもわかる。 うちは大家族だったから大きな6人用の食卓。 そこはいつも笑顔と、美味しい香りが溢れていた。 笑い声が飛び交う、暖かい場所。 考えたら、ベランダに面した南向きのリビングより 食卓の方があたたかかった気がする。父: 「まあ、あとはお前次第だ。 無理せずにがんばりなさい。その・・・なんだ・・」娘: 「声優?」 父: 「ああ・・。 一生懸命やって、だめだったら戻ってくればいい」娘: 「また、昭和の言い方して」 父: 「しょうがないだろ。昭和の人間なんだから・・」娘: 「ねえ、お父さん」 父: 「どうした?」娘: 「この部屋に合う食卓、選んでくれる?」 ■BGM〜「インテリアドリーム」父: 「え・・ あ・・わかった。 お前に似合う食卓を選んでやるよ」娘: 「ありがとう」父: 「あったかい部屋にするんだぞ」娘: 「うん」父: 「ちゃんと自炊して規則正しい生活を送ること」娘: お父さんが選ぶ、私の食卓。 実物を見なくても、なんとなくわかる。 木の香りが優しくて、 ずうっと座っていたくなる食卓。 目を閉じれば、お父さんやお母さんの笑顔が浮かんでくる食卓。 ほら、笑い声まで聞こえてくる。 夢をかなえるのに一番必要なのは、 やっぱりお父さんの不器用な応援だな。 もう一度言うね。 ありがとう、お父さん。
--------
7:20
ボイスドラマ「オーロラの彼方に」後編
前編では、オーロラに魅せられたヒロインと、彼女を想う先輩研究者の静かな交流が描かれました。後編では、物語が大きく動きます。研究に打ち込みすぎて、自分の体を顧みない彼女。そんな彼女がある日、倒れてしまう…。「オーロラ姫」を救ったのは、科学でもデータでもなく、たった一つの“想い”でした。この物語は、科学と愛、そして眠りが交差する不思議な縁の物語。果たして、彼女は「本当に安らげる場所」を見つけることができるのでしょうか?【登場人物のペルソナ】・女性(26歳)=大学院生で天文学を専攻。太陽風と地球の磁場の相互作用によって生じるオーロラについての研究に没頭している。最近、研究のプレッシャーと不規則な観測スケジュールにより、睡眠障害に悩まされている。オーロラの研究にのめり込みすぎているため、周りからは尊敬と揶揄をこめて「オーロラ姫」と呼ばれている(CV:桑木栄美里)・男性(28歳)=女性と同じ大学院で天文学を研究している先輩。博士号終了後も国立天文台からのオファーを期待してポスドク(博士研究員)としてキャリアを積んでいる。「オーロラ姫」のことを慕っているが、なかなか言い出せないでいる(CV:日比野正裕)<シーン1/先端科学研究所>(SE〜ラボの環境音)女性: 「スーパーカミオカンデからのオファー!?私が?」男性: 彼女が通常より1オクターブ高い音階で驚く。 まあ、無理もない。 大学が運営する先端科学研究所で天文学を研究して、 去年の年末に、オーロラの出現を予測したんだから。 オーロラ姫の面目躍如だ。 それにしても、スーパーカミオカンデとはね。 東京大学宇宙線研究所が運用する世界最大の宇宙素粒子観測装置。 ニュートリノという素粒子を観測する施設からのオファーか。 期待の高さがわかるってもんだな。女性: 「去年のオーロラ出現以来、 毎日毎日観測室とデータ解析室の往復を繰り返してるのよ。 睡眠障害だった1年前より、睡眠不足だわ」男性: そうだった。 オーロラ姫はずうっと睡眠障害で悩んでいたんだ。 彼女の言葉を聞いた僕は、いてもたってもいられなくて いろんな文献を調べたんだっけ。 あ、いや。 彼女のことが好きだとか、そういう直接的な意味じゃなくて。 なんとなく・・・ あれ?やっぱり、好きなのかな・・・ まいいや。 それで結局、治療もさることながら ベッドや寝具も重要、と厚労省のガイドブックにあったから。 足を向けたのが、インテリアショップ。 そこで真っ先に目についたのが、電動リクライニングベッドだった。 高機能なツーモーターでありながらリーズナブル。 これなら研究員の僕でも手が出るかな・・ なんて思ってたらそのネーミングを見て驚いた。 電動リクライニングベッド”オーロラ”。 まるで、僕の心を突き動かすように 目が離せなくなった。 そのとき、同じベッドを見つめていたのが、なんとオーロラ姫。 偶然はドラマを生む。 なんてことはありえないんだな。 そのあと、少しだけ彼女と話し、お茶を飲んで別れた。 彼女と2人っきりの空間で話をしたのは、 あとにも先にもこの日だけ。 僕の思いは、オーロラの光のように、儚く消えていった。<シーン2/先端科学研究所(実験室)>(SE〜ラボの環境音)女性: 「あら?今日は先輩と2人だけ?」男性: え? あ、そうか。 今日は休日だったっけ。 最近はみんな、休日は休んでるからなあ。 当たり前か。 待てよ。 オーロラ姫は・・・彼女は・・ 全然休んでないんじゃないか。 嫌な予感。 不安が心をよぎる。女性: 「お腹すかない? なんだか血糖値が下がってきちゃったみたい」男性: 「ああ、もうこんな時間じゃないか。 夢中になって観測してると、時間も忘れちゃうんだな」女性: 「そうよぉ。 相対性理論でいうタイムマシンの原理ね」男性: なんか違うような気もするけど。 ああ、体の疲れがピークだ。 力を抜くと瞼が閉じていく。 そのとき・・・(SE〜人が倒れる音とガラスの割れる音)男性: 「オーロラ姫!?」 大きな音に目を見開くと・・ 高性能天体望遠鏡が床に倒れ、 その上にオーロラ姫が横たわっていた。 顔色は失せ、急激な発汗と震え。 これは・・・低血糖症だ。 やがて、痙攣が彼女を襲う。 そのまま意識を失った。 少しためらいながら、僕は彼女を抱き起こす。 そのまま仮眠室のベッドへ。 だが、ほどなく、脈が早くなり、呼吸が荒くなる。 そして・・呼吸音は聞こえなくなった。 まずい。 こんなときは・・・ わかっている。大学時代、ライフセーバーをやっていた。 戸惑っているときではない。 オーロラ姫の首を軽く後ろに傾けて、下あごを持ち上げる。 気道を確保してから、唇を合わせて、息を吹き込んだ。 その間に、胸が落ちるのを確認する。 人工呼吸を2回するごとに、呼吸と脈拍をチェック。 僕はオーロラ姫の呼吸が回復するまで人工呼吸を続けた。<シーン3/病院のベッド>(SE〜心電図の音)女性: 「起きて・・・ねえ、起きて」男性: え? ここは・・・病院?女性: 「あなたまで倒れないでよ」男性: 思い出した。 僕は、オーロラ姫に人工呼吸で救命措置をしたあと、 救急車を呼んで病院に運んでもらったんだ。 そうか、付き添っているうちに、僕も眠っちゃったんだな。女性: 「ERドクターに言われたわ。 呼吸が戻ったのは、適切な救命措置のおかげだって」男性: 救命措置・・・女性: 「先輩が迅速に人工呼吸と心配蘇生をしてくれたから 後遺症もなくこうして生きていられるのね」男性: 「それは・・・たまたま僕が以前ライフセーバーだったから」女性: 「ううん。 オーロラ姫を死の眠りから目覚めさせてくれたのは 王子様のキスでしょ」男性: 「え・・・」■BGM〜「インテリアドリーム」女性: 「ありがとう」男性: 「そんな・・お礼なんて」女性: 「今度は、起きているときにしてね」男性: 「ええっ?」男性: そう言ったあと、彼女はいたずらっぽく笑う。女性: 「私、もう少し自分の体を大切にするわ」男性: 「うん。それがいい」女性: 「ああ、病院の硬いベッドじゃなくて、 おうちのリクライニングベッドで眠りたい」男性: 「ああ、あれ」女性: 「そう・・」2人で: 「オーロラ!」女性: 「先輩も、ベッド変えたら?」男性: 「うん、考えてたんだ」女性: 「先輩の給料なら、もっと上位機種にも手が届くでしょ」男性: 「いやいや。僕も自分の身の丈に合わせてオーロラさ」女性: 「へえ〜、そうなんだ」男性: 「僕は所詮ポスドクだし、研究員の給料なんて君もよく知ってるだろ」女性: 「じゃあ、2人合算すれば、アップグレードできるかしら」男性: 「えっ?」 言ったあと、オーロラ姫は下を向いてはにかんでいる。 ひょっとして、僕は王子様になれるのかな。 顔色が戻ってきた彼女の頬は薄紅色に輝いていた。
--------
9:34
Meer weergeven
Meer Fictie podcasts
Phasmophobia
Fictie, Drama
Limelight
Fictie, Drama
De Brandstapel
Fictie, Drama
Case 63
Fictie
Wraak
Fictie, Drama
Weggegumd
Fictie, Drama, Geschiedenis, Maatschappij & cultuur, Documentaire
Metaxamoord
Fictie, Drama
It's Storytime with Wil Wheaton
Fictie
Hoorspelcast
Fictie
Parnassia
Fictie, Drama
Trending Fictie -podcasts
Blackout
Fictie, Drama, Kunst
Alice Isn't Dead
Fictie, Drama
Incoming
Fictie, Komische fictie
DERELICT
Fictie, Sciencefiction, Kunst, Uitvoerende kunst
Deviser
Fictie, Sciencefiction, Fictie, Drama
Weggegumd
Fictie, Drama, Geschiedenis, Maatschappij & cultuur, Documentaire
Laika
Fictie, Drama, Geschiedenis
The Callisto Protocol: Helix Station
Fictie, Sciencefiction, Vrije tijd, Videogames
The Sleepy Bookshelf
Fictie, Gezondheid en fitness
The Warning Woods | Horror Fiction and Scary Stories
Fictie, Sciencefiction
The Archers
Fictie, Drama, Kunst, Uitvoerende kunst
Phasmophobia
Fictie, Drama
The Deca Tapes
Fictie, Sciencefiction
Paralyzed
Fictie, Drama
Knifepoint Horror
Fictie, Drama
Galactic Horrors
Fictie, Sciencefiction
Não Inviabilize
Fictie, Komische fictie
Broken Veil
Fictie, Sciencefiction, Maatschappij & cultuur, Documentaire, Fictie, Drama
Charlies Avonturen • Marith Iedema x EasyToys
Fictie, Gezondheid en fitness, Seksualiteit, Vrije tijd
Parnassia
Fictie, Drama
End of All Hope
Fictie, Sciencefiction
Weggegumd
Fictie, Drama, Geschiedenis, Maatschappij & cultuur, Documentaire
پادکست رخ
Fictie
Lighthouse Horror Podcast
Fictie
Het Monster van de Noordzee
Fictie
Hoorspelcast
Fictie
Over ボイスドラマ〜Interior Dream
インテリアが家族の絆をつむぎだす・・・ハートフルな一話完結の物語を各前後編に分けてお送りします。(CV/ 男性役=日比野正裕、女性役=桑木栄美里)
Podcast website
Luister naar ボイスドラマ〜Interior Dream, Phasmophobia en vele andere podcasts van over de hele wereld met de radio.net-app
Ontvang de gratis radio.net app
Zenders en podcasts om te bookmarken
Streamen via Wi-Fi of Bluetooth
Ondersteunt Carplay & Android Auto
Veel andere app-functies
App openen
Ontvang de gratis radio.net app
Zenders en podcasts om te bookmarken
Streamen via Wi-Fi of Bluetooth
Ondersteunt Carplay & Android Auto
Veel andere app-functies
ボイスドラマ〜Interior Dream
Scan de code,
download de app,
luisteren.
De podcast begint in
- 0 sec.
Bedrijf
Over radio.net
Press
Bij ons adverteren
Broadcast met ons
Bedrijfsgegevens
Voorwaarden van gebruik
Privacyverklaring
Bedrijfsgegevens
Privacy-Manager
Service
Contact
Apps
Hulp / Veelgestelde vragen
Apps
iPhone
iPad
Android
Social
Netherlands
v7.11.0
| © 2007-2025 radio.de GmbH
Generated: 3/25/2025 - 8:06:15 AM